予想外の事実
あの後、何の会話もなく、起きたら奴はいなかった。
ちょうど6時間目の終わりのチャイムが鳴って、教室に戻る。
「ただいま、郁那」
「おかえり、夕」
「ねぇ、郁那。いつもの所に行ったら変な「ごめん、夕!今それどころじゃないの!!」
気付けば、郁那は窓に張り付いていた。
周りの女子と同じに。
異様な光景に動揺を隠せずにいると、突然、
「「「キャーー!!」」」と耳を塞ぐほどの黄色い声が響く。
何事かと思って外を覗くと、そこには生徒会メンバーが校庭を歩く姿があった。
な〜んだ。そういうことか。
そう思い、呆れてため息をつく。
この学校は異色なのだと思う。
生徒会は美男美女の秀才ばかりが揃っていて、それこそアイドルユニットのような感じ。
私は全く興味はなくて、どうでもいいので自分の席に座る。
しかし、郁奈も興味はなかったはずだった。
その証拠に、昨日同じような事が起きても平然と私と会話していたのだ。
ということは、昨日の放課後から今の間にかけて何かあったということ。
・・・・・面白そうだ、後で聞き出してみるとしよう。
「ごめん、夕。何の話だったの?」
どうやら終わったようで、顔を上げると皆いつも通りの風景に戻っていた。
あそこまで騒いでいて忘れていそうな気もするのにちゃんと覚えている郁那はすごいと思う。
「いや、さ。いつもの所に行ったら先客がいて、そいつがウザかったんだよね」
「え!?珍しいね、あの場所に夕以外のサボりがいるなんて。で、どんな人?」
「えーと、黒髪青目で、名前は・・・確か如月海斗で、隣の三組なんだけど・・・どうしたの、郁那!?」
ふと見ると郁那の眼が見開かれていて、口をあんぐり開けている。
「如月海斗・・・だよね?」
「え、あ、うん。そうだけど」
「そ・・その人生徒会長だよ」
「え・・・えぇーーーー!?」
まさか、そんなはずない。
嘘だ。奴があの生徒会長だなんて。
2008.10.11
どうも、第2話です。
この小説、修正を何度も加えてはいますが、実は2年前に書いた物なので、
半端なく駄文です。。。orz
それでもいいよ見てやるぜっ!て方、よろしくお願いしますorz
郁那は「かな」と読みます。読みづらいなー、と後で思ったので。
というか、久しぶりに見たので、書いた本人も何て読むのか分かりませんでした。